神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
last update 2026/09/17 21:09
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「根回しなし」の福岡県議会は、何を変えるのか

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【noteにマガジンを作りました】

これまでFacebookなどで発信してきましたが、今回、少し丁寧に記録を残していくため、noteにマガジンを作りました。
タイトルは、「福岡県議会で、何が起きているのか。」です。

2026年、福岡県議会では、さまざまな出来事が起きています。
議会で何が起きたのか。
なぜ、私はその判断をしたのか。
そして、これから議会はどう変わるべきなのか。
当事者である一人の県議として、
一つひとつの出来事を、自分自身の言葉で記録していきます。

2026年9月定例会が9月9日より始まりました。
福岡県議会では、これまで「当たり前」とされてきた議会運営や県政のあり方が、少しずつ変わり始めています。
9月15日から始まった代表質問では、これまで行われてきた執行部との事前調整を大きく見直し、質問と答弁をその場で行う、新しい議会運営が始まりました。
そして9月17日。福岡県では、海外活動や県幹部職員による政治資金パーティー券購入問題について、第三者委員会による調査が進められることになりました。
さらに県議会では、正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑について、外部の弁護士による第三者委員会で調査する体制が整えられました。
加えて、県議会議員で構成する議員連盟への県の補助金についても、大きな見直しが始まっています。
私は、これらを単なる「一連の問題」として捉えるのではなく、福岡県議会そのもののあり方が問われているのだと考えています。

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1.「根回しなし」の代表質問が始まった
9月15日から始まった代表質問では、これまでとは違う議会運営が試みられています。
これまで福岡県議会では、質問内容について執行部と事前に意見交換を行うことが、議会運営上の慣行となっていました。
今回、その慣行を見直し、質問内容を事前に細かく伝えることを控える形で代表質問が行われています。
実際、9月15日、16日、17日の代表質問では、その場での再質問も行われました。県議会の公式な代表質問表にも、各会派の質問項目が掲載されています。
私は、議会と執行部の間に、一定の緊張関係があることは必要だと思っています。
議会は、知事や執行部の政策をただ追認するために存在しているのではありません。
県民の立場から質問し、問題点を指摘し、必要であれば政策の修正を求める。
そのためには、議会と執行部が適切な距離を保つことが重要です。

2.しかし、「根回しなし」なら、それでいいのか
一方で、私は今回の代表質問を見ながら、もう一つ考えました。
「根回しをなくすこと」と「議論の質を高めること」は、同じではありません。
事前調整をしなければ、議員がその場で本当に聞きたいことを質問することができます。
その一方で、執行部が十分な資料を準備できなければ、答弁がその場でできないこともあります。
実際、今回の代表質問では、知事が手元に資料がないことを説明しながら答弁する場面もありました。
私は、これは「どちらが正しい」という単純な問題ではないと思っています。
大切なのは、県民にとって、より実のある議論になっているのか。ということです。
「根回し」という言葉の中にも、いろいろな意味があります。
質問内容を事前に確認すること。必要な資料を準備すること。答弁を事前に作り込むこと。
これらは、本来分けて考える必要があります。
議会と執行部が馴れ合うことは避けなければなりません。
しかし、行政が正確な答弁をするために必要な情報まで遮断することが、県民の利益になるとも限りません。
今回始まった新しい方式については、実際の議論を検証しながら、より良い議会運営につなげていくことが必要だと思います。

3.「改革の地図」が示された
今回の変化は、代表質問だけではありません。
福岡県は9月14日、「福岡県庁は変わります〜改革の地図〜」という専用サイトを開設しました。
そこには、
* 海外活動
* 県議会と執行部の関係
* 部課長会による政治資金パーティー券購入問題
* ワンヘルス関連施策
* 講演会等の講師謝金
* 議員連盟への補助金
など、現在進めている改革が項目ごとに整理されています。
知事自身も、これまでの慣行について「健全な緊張関係よりも、摩擦を避けることを優先する慣行に甘んじ、それを変えてこれなかった」として、県政改革を進める考えを示しています。
私は、このこと自体は大きな変化だと思っています。
しかし、改革は「改革します」と宣言したところからが本当のスタートです。

4.第三者委員会が動き始めた
9月17日、福岡県政では、第三者による検証が本格的に進み始めました。
県では、海外活動について第三者委員会による調査・認定・評価を行うこととしています。
また、県幹部職員で構成される「部課長会」による政治資金パーティー券購入問題についても、第三者委員会による調査が行われます。
県は、これらについて日本弁護士連合会のガイドラインに基づく、公平性・透明性のある調査を行う方針を示しています。
そして、海外活動については、知事・副知事の活動だけではなく、県議会の海外活動についても第三者委員会の調査対象とすることが示されています。
これは重要なことだと思います。
県行政だけではなく、県議会自身の活動も外部から検証されることになるからです。

5.議員連盟への補助金も、見直しへ
さらに、9月17日、県議会議員で構成する13の議員連盟についても、大きな動きがありました。
県はこれまで、議員連盟に対して補助金を予算化してきました。
報道によれば、年間約1,200万円が計上され、2021年度からの5年間で13の議連に約4,365万円が支給されています。
今回、支出を受けていた13の議連が、今議会中にも活動を停止し、必要な活動なのかどうかを自ら検証する方向だと報じられています。
ここで、私は一つ大切なことを申し上げたいと思います。
これは、「議員連盟が悪い」という話ではありません。
国際交流や地域間交流など、議員連盟が果たしてきた役割もあります。
問題は、なぜ県民の税金から議員の任意団体に補助金を出す仕組みが、長年にわたって続いてきたのか。そして、その支出について、誰が、どのような基準で必要性や公益性、成果を検証してきたのか。ということです。
福岡県自身も、議員連盟への補助金を見直すことを改革項目として掲げています。
私は、ここにも「これまでの当たり前」を見直す必要があると思っています。

6.第三者委員会は「終わり」ではなく「始まり」
そして、県議会にとって最も大きな問題の一つが、正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑です。
この問題については、県議会が8月17日に、地方自治法第100条の2に基づく専門的知見の活用を決定しました。
県議会は、調査内容や手法、結果について議員が関与できない形で調査を進めるとし、藏内前議長と中尾前副議長にも事実関係の解明に向けて調査に全面的に協力してもらうことを確認しています。
私は、この第三者による調査をしっかりと見届けたいと思っています。
ただし、第三者委員会が設置されたことは、問題解決のゴールではありません。あくまで、事実を明らかにするための出発点です。
何があったのか。何が事実ではなかったのか。なぜ、そのような問題が起きたのか。そして、同じことを二度と起こさないためには、何を変えなければならないのか。
そこまで明らかにする必要があります。

7.「金銭があったのか」だけでは終わらない
今回の調査で重要なのは、単に、「お金が渡されたのか、渡されていないのか」だけではないと思います。
もし、何らかの金銭の授受が事実として認定されたのであれば、なぜそのようなことが行われたのか。
それを可能にした議会内の慣行や意思決定の仕組みはなかったのか。
議長・副議長の選出方法に問題はなかったのか。再発を防ぐためには何を変える必要があるのか。
そこまで検証する必要があります。
一方で、疑惑が事実ではないと認定されるのであれば、
なぜそのような疑惑や証言が出てきたのか。
そこについても、県民に分かる形で説明される必要があります。
事実を明らかにすることは、誰かを悪者にすることではありません。
事実に基づいて、次に進むための作業です。

8.もう一つの「説明責任」
そして、私はもう一つ、考えておきたいことがあります。
それは、当事者自身の説明責任です。
藏内前議長は、8月25日に県議会議員を辞職する際、後日、福岡で報告したいとの趣旨を述べられています。
また、金銭授受については否定し、第三者委員会には協力する考えを示しています。
しかし、現時点で、その福岡での説明の場は実現していません。
私は、第三者委員会の調査と、当事者自身による説明は、別のものだと考えています。
第三者委員会は、第三者の立場から事実を調査する。
一方、当事者は、自分自身がどう判断したのか、自分は何を認識しているのかを説明する。
この二つは両立するはずです。
もちろん、今後の調査に影響を与えない配慮は必要でしょう。
しかし、なぜ辞職という判断に至ったのか。これまでの経緯をどう認識しているのか。金銭授受をめぐる指摘について、自身はどう考えているのか。
県民が知りたいと思うことについて、本人自身の言葉で説明することも、政治に携わった者の責任の一つではないでしょうか。

9.そして、問われているのは「議会自身の自浄能力」
ここまで、第三者委員会について書いてきました。
しかし、私はここで、もう一歩踏み込んで考える必要があると思っています。
第三者に調べてもらうだけで、議会改革が終わっていいのでしょうか。
私は、そうは思いません。
外部の専門家による調査が必要な問題があります。
一方で、県議会自身が事実関係を確認し、必要な資料を求め、関係者から話を聞き、議会として検証しなければならない問題もあると思います。
つまり、第三者による検証。
そして、議会自身による検証。
その両方が必要なのではないでしょうか。
今回の一連の問題で問われているのは、個々の議員の責任だけではありません。
福岡県議会そのものに、自らの問題を自ら正す力があるのか。
私は、その「自浄能力」こそ、これから県議会が示さなければならないものだと考えています。

10.議会改革とは、「自分自身を律すること」
私は、これまでの記事でも、自分自身の一票について書いてきました。
8月17日の判断。
自民党県議団を離れるという決断。
そして、9月9日の議長選挙。
会派の中にいる以上、会派の決定を尊重することも必要です。
しかし、最終的にその判断をするのは、自分自身です。
だから、自分の一票には自分で責任を持つ。私は、これが議会改革の出発点でもあると思っています。
議会改革というと、条例をつくること、規則を変えること、委員会を設置することを思い浮かべます。
もちろん、それも必要です。しかし、それだけではありません。
議員一人ひとりが、自分の判断に責任を持つこと。
自分が関わったことについて、必要な説明をすること。
問題があれば、それを認めて改めること。
私は、それも議会改革の大切な一部だと思っています。

11.「変えること」「明らかにすること」「説明すること」
9月17日。福岡県政では、大きな動きが重なりました。
一つは、「変えること」。
これまでの議会と執行部の関係や、議会運営のあり方を見直すこと。
二つ目は、「明らかにすること」。
第三者委員会によって、これまで明らかになっていなかった事実を調査すること。
そして三つ目は、「説明すること」。
事実が明らかになったら、それを県民に説明する。必要であれば制度を改める。再発防止策を実行する。
私は、この三つがそろって初めて、本当の意味での信頼回復につながるのだと思います。

おわりに
私は、8月24日に自民党県議団を離れました。
それは、誰かと対立するためではありません。
一人の県議会議員として、自分自身の判断と責任で県政に向き合うためです。
だからこそ、これからの福岡県議会についても、是々非々で向き合っていきたいと思います。
良い改革には協力する。問題があれば指摘する。そして、自分自身の判断についても説明する。
それが私の基本姿勢です。
今、福岡県議会は大きな転換点にあります。
「根回しなし」という新しい議会運営。
第三者委員会による外部からの検証。
議員連盟への補助金の見直し。
そして、議会自身に求められる自浄能力。
これらを、一つひとつ「改革」と呼んで終わらせてはいけません。
問われるのは、本当に県民にとって議会が変わったのか。ということです。
私は、議会の中にいる一人として、その答えをこれからの行動で示していきたいと思います。
第三者委員会が何を明らかにするのか。
議会自身が何を検証するのか。
そして、その結果を受けて何を変えるのか。
私は、一つひとつを見届けていきます。
議長が代わっただけでは、議会改革とは言えない。そして、第三者委員会を設置しただけでも、議会改革とは言えない。
改革とは、変えること。明らかにすること。説明すること。そして最後に、自らを律すること。なのだと思います。
福岡県議会は、本当に変われるのか。
その答えは、これからの私たち一人ひとりの行動にかかっています。

2026.9.17


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