神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
last update 2024/04/18 11:54
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コロナ後の世界、教育を考える。

世界に合わせて、日本の学校も9月新学期の秋スタートでいいのではないか

「よく見えない、よく分からない敵との戦いは、容易なものではない。率直に言って、政府の力だけでこの戦いに勝利することはできない。終息に向けては、一人ひとりの国民のみなさんの理解と協力が欠かせない」

2月29日、新型コロナウイルスの感染拡大問題を巡り、安倍晋三首相はさらなる感染拡大の防止に向け、危機感を鮮明にして訴えられました。全国すべての小中高、特別支援学校を対象に「3月2日から春休みまで臨時休校を行うよう要請する」と踏み込んだんです。きっと、教育現場の混乱や保護者、企業などからの批判も覚悟で休校要請に踏み切ったんだと思います。実際に、政府内の調整や事前の準備がほとんど行われていませんでしたし、十分な準備や法的根拠が不透明な中での休校の決断は「見切り発車」の印象が否めず、学校現場や各家庭などには困惑が広がりました。それでも安倍首相は休校の要請について「断腸の思いだ。何よりも子どもたちの健康・安全を第一に感染リスクに備えなければならない。責任ある立場として判断しなければならなかったことをご理解いただきたい」と語ったことからも、苦渋の選択だったのがよくわかります。

4月22日現在で、未だ新型コロナウイルス感染症拡大に収束の兆しがみえない中で、5月6日までに収束するという予測は、きっと難しいのではないかと誰しも思っているのではないかと思います。学業の遅れを親としては心配しています。特に受験を控える高校生3年生ともなれば本人はもとより親としても、大学入試改革も頓挫した上に、今回の全国一斉休校により、さらに不安に覚えているのではないかと思います。

相手は病原体であり、ウイルスの状況によっては5月6日の延長があり得るわけです。ウイルスの状況においては、ある地域の学校は再開になるが、ある地域は再開ができない、再開できないということは、現状と同様に、感染拡大を防ぐために、家の中での生活ということで、教育の公平性の観点からはデコボコになり格差が生まれてくるのではないかという問題点も考えられます。特に義務教育段階でのデコボコが出てくるのは良くない。後から再開した学校は、これから先の教育課程の遅れを急ピッチで取り戻さなければならず、教育現場の混乱は目に見えてわかります。

そこでこの際、新学期を9月の秋にすればどうなるのかと考えました。全体の制度が一斉に変わるということですから、半年間の学業の遅れにはなりません。この半年のギャップをつくって、9月からスタートにすれば、国際社会の学校とも一致するし、9月まであれば十分な制度設計もできるのではないかと思います。
そう考えると、新型コロナウイルスが長期化することが見えた5月6日の直前で、大胆に政治主導で9月新学期をスタートを宣言すれば、4月から始まるカリキュラムを3カ月後に横滑りするだけで、教育現場の混乱は避けられるのではないでしょうか。

前にもブログで書きましたが、危機には、危険と機会から成り立っています。まさに、ウイルスというピンチをチャンスに変える絶好の機会かもしれません。
ただし、そのためには、異例の長期休暇となった子どもたちの影響が懸念されてきます。一番重要なことは、子どもたちの生活リズムが崩れることです。学校も家庭も長期休暇中の子どもたちの生活リズムを崩さないための事前の準備ができていません。特に感染リスクへの懸念から、外出自粛により図書館等の公共施設だけでなく、友だちと遊ぶこともできず、日増しにストレスをため込んでいるのが実態です。長期休暇によって、学習への意欲の低下や運動不足、食生活の問題等を抱え、成長過程でのバランスを崩している子どもがいる可能性もあるのではないでしょうか。
こうした影響は、休みが長期化するほど家庭環境によって格差が大きくなることも考えられます。新型コロナウイルスの感染防止策はもとより、こうした影響が残らないような対策を講じることが求められているんだと思います。子供たちをあずかる県教委や地教委はどのように課題を洗い出し対処しようとしているのか、早急に対応しなければならないと思っています。

またもう一つ、大きな問題点としては、同級生(同学年)は、4月2日生まれから翌年4月1日生まれまでですが、これが9月新年度制に変わると、9月生まれから翌年8月生まれが同一学齢ということになってしまいます。これまで長く続いてきた学齢の割り方が変わるということです。要は、同級生という感覚が微妙にずれてしまい、そこに何となく違和感を感じてしまいます。そして日本人は何よりも桜を大事にします。「桜が咲いたら一年生、友だちできるかな?」と歌われるように、日本人の季節感がなじむかどうかも心配になるところです。

調べますと、江戸時代の藩校や私塾・寺子屋などは、入学時期は定めてなく、いつでも入学できていました。明治維新によって当初は、西洋にならって9月入学が主流になっていたところ、政府の会計年度が4月〜3月になったことや、富国強兵政策の影響から、軍隊の入隊届開始が4月になったことによって、小学校や師範学校の入学時期も4月へと変わり、大正時代になり高校や大学も4月入学になったようです。

もしかすると春の卒業や新学期を前提としてきたことをガラガラポンにして、一斉に変更することにより、難しかった制度を変える千載一遇のチャンスなのかもしれません。

以前のブログに掲載した入園式・入学式の写真を見ていると、やっぱり桜の季節がいいなぁ〜と感じます。


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