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平成26年福岡県文化議員連盟管外視察

9月3日〜5日、福岡県文化議員連盟管外視察で、今年6月世界遺産に登録された群馬県富岡市の「富岡製糸場と絹産業遺産群」を訪問したきた。群馬県では古くから養蚕、製糸、織物といった絹に関する営みが盛んで、絹産業に関する文化遺産が数多く残っている。これらのうち、富岡製糸場、田島弥平旧宅、高山社跡、荒船風穴を構成資産とする「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産一覧表に記載された。富岡製糸場ではフランスの技術導入から始まり、日本独自の自動操糸機の実用化まで、製糸の技術革新が絶え間なく行われてきて、高品質な生糸の大量生産に貢献した。この大量生産技術は、かって一部の特権階級のものであった絹を世界中の人々に広め、その生活や文化をさらに豊かなものへと変えた。富岡市役所の方から世界遺産までの経緯と登録後の取り組みや観光客への対応などの説明もあり、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」と「九州・山口の近代化遺産群」を抱える福岡県の今後の課題に対して大変参考になる話も聞けた。また、山本作兵衛の炭鉱記録画・記録文書の世界記憶遺産になった地元田川での取り組みに対してもいろいろ考えさせられるものがあった。

また長野県小布施町にある町立図書館「まちとしょテラソ」を視察。ここは、「死ぬまでに行きたい世界の図書館15選」に選出(トリップアドバイザー)され、「Library of the year 2011」大賞を受賞。「学びの場」「子育ての場」「交流の場」「情報発信の場」という4つの柱による交流と創造を楽しむ文化の拠点としての図書館運営を目指していた。様々な先駆的な取り組みもしており、全国応募による「花の童話大賞」やアーカイブ事業、まちじゅう図書館など全国からの多くの関係が視察に訪れている。

曹洞宗梅洞山・岩松院の視察では、葛飾北斎晩年の作品「本堂の大間天井絵・八方睨み鳳凰図」を見学させてもらった。ここは、北斎だけじゃなく、福島正則や小林一茶のゆかりの古寺であり、説明員の方が、当時の様子や由来など面白おかしく語り、歴史のめぐり合わせに想いを馳せた。また、北斎館では、地元の豪商・高井鴻山の庇護のもとに、江戸の浮世絵師・葛飾北斎の画集の集大成の作品が数多くあり、当時の繁栄していた街なみをうかがわせるような感じで街と一体化した環境をつくっていた。

長野県・信州における唯一の県立美術館、長野県信濃美術館は、善光寺に隣接している。東山魁夷館は、長野県が日本画家・東山魁夷から作品と関係図書の寄贈を受け、信濃美術館に併設されている。収蔵作品数は現在、960点に及び、年に数回テーマを設けて作品を入れ替え、約70点ずつ展示、「風景は心の鏡である」という東山芸術を多角的に紹介している。世界最大の東山魁夷コレクションに相応しい会館だった。

軽井沢千住博美術館では、千手博の代表作である「ウォーターフォール」をはじめ、所蔵するコレクションを中心に展示していた。作品も無論のこと、地形をそのまま活かした美術館の作りにアートとは素晴らしいと感嘆した。千住博は、建築家の西沢立衛に空間のコンセプトとして「地下宮殿」を提案したそうで、地下空間の中の地底湖の岸辺に作品「The Fall」が展示されている。空間の持つ静寂さや水の神秘性が強く印象に残った。


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